IT実践

サーバーのバックアップで過去18年間に遭遇した問題点

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18年以上前にデスクトップ機をサーバーとして運用して以来、常にバックアップには頭を抱えています。

サーバー構成の移り変わり

約18年前の構成

ハードウェア デスクトップ
ネットワーク ISDN専用線
OS なんとかプロジェクト
(Turbolinuxのカスタマイズ?)
バックアップ方法 必要なデータをCD-Rに

約17年前の構成

ハードウェア ラックマウントサーバー
ネットワーク ISDN専用線+ADSL
OS Turbolinux
バックアップ方法 テープ(DDS)半自動

約16年前の構成

ハードウェア ラックマウントサーバー
(複数台)
ネットワーク ISDN専用線+ADSL
OS FreeBSD
バックアップ方法 テープ(DDS)半自動

約12年前の構成

ハードウェア 省電力サーバーに統合
ネットワーク ISDN専用線+ADSL
OS VMware ESXi
FreeBSD
バックアップ方法 NAS(RAID1)
Acronis vmProtect

約10年前の構成

ハードウェア 省電力サーバー
ネットワーク 光回線(1G)
OS VMware ESXi
FreeBSD
バックアップ方法 NAS(RAID1)
Acronis vmProtect

サーバーのバックアップ・リストアで遭遇した問題点

サーバーレスポンスの悪化

テープにバックアップを取っていた頃は、バックアップ時間が数時間と非常に長く、その間サーバーのレスポンスが悪化。

リストアの失敗

テープから復元をしようと試みても、よほど保存状態が良くて、運にも恵まれていないとエラーが出て復元できない。

稼働中サーバーのバックアップ問題

仮想化していない物理サーバーでは、稼働中のOSを含めたイメージ保存は至難の業。

バックアップソフトが高価

仮想化されたサーバー(ハイパーバイザ)の信頼できるバックアップイメージを取るには高価なソフトウェアが必要。
rsyncやdumpなどを使ってスクリプトを組んでcronで定期実行させたりもしたが、再構築時や環境が変わった際に、どこかしらに設定漏れが出て格闘する羽目になるか、トラブル時まで気付かないという事態に陥る。

バックアップサーバーが必要

ハイパーバイザ上で動く多くの自動バックアップソフトは、バックアップ用のサーバーが必要になる。

帯域を圧迫

ローカルネットワーク外にバックアップを置きたい場合、(手が届く場所に物理サーバーが無い限りは)回線を使う必要があり、帯域が圧迫される。

ディスクの信頼性

バックアップ専用のNASを導入した場合でも、NASのディスク状態を常に気にしなければならない。
以前、RAID5のHDD1基がエラーになり、交換・リビルド中に他のHDDもエラーが発生してデータ消滅。
バックアップを保存していたテープから復元を試みるも読み込めないという事がありました。
(以降RAIDはミラーリング以外は使わない、NASはRAID+バックアップにするようにしています)

バックアップ先のメディア

上述したようにテープは非常に信頼度が低かった。
CD-RやDVD-Rなども数年でエラーが発生して読み込めなくなる事が多かった。
USBメモリー等はテープほどではないがエラー率が高かった。

最近では長期保存用光ディスクM-DISKが気になります。
理論上1000年保存できるそうで、容量100GBのメディアもあり、アーカイブ用途にはぜひ使ってみたいですね。

バックアップの自動化

高価なバックアップソフトを導入して自動でバックアップされるように設定しても、様々な要因でバックアップができていない日が多い。

増え続ける容量

サーバー容量の増加とNASの容量のバランスから、バックアップの世代・頻度を定期的に見直していかないといけない。
DDSのバックアップをやめたのも、容量が追い付かなくなったため。(信頼性もあるが)

互換性の問題

ハイパーバイザのバージョンが変わると多くが変わる。

未来の自分は赤の他人

定期的にリビルドの練習をしないとトラブル時に対応できないが、全てが同じテスト環境を用意するというのは難しい。
他人が見ても分かるような詳細な手順書を作っているが常に不安。

これからのサーバーバックアップ

サーバーのバックアップに関しての理想は、HDDやSSDにバックアップを取り、それらを定期的に新しいディスクに移し替えていくことだと思います。
しかし、いくらHDDやSSDが昔に比べて安くなったとはいえ、バックアップの複製目的で定期的に買い足すというのは難しいものがあります。

今の時代であれば、サーバーそのものをVPSやクラウドに置き、同程度の容量で安いサーバー(またはストレージ)に同期するのが良いかもしれません。
オプションで自動バックアップを選べるサービスもありますので、非常にメンテナンスが楽になりそうです。

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